Pianist AZUMI 'S Photo diary Sounds and Poem in Spain

ピアニスト 安澄・AZUMI スペイン 音と詩をさがして

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2016.02.10 Wednesday

ロドリゲス・アコスタのアトリエ

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    アルハンブラの丘、ファリャの家の近所にあるロドリゲス・アコスタ(1878−1941)のアトリエがある。グラナダの大銀行家ファミリーに生まれ、情感豊かな静物画と女性の裸像に傑作を多く残した。若い頃は印象派風の絵で高く評価されていたが、20世紀に入り、新しい独自の道を求めて思索を重ねるも、当時の画壇からは評価されずにスランプに陥ってしまう。そこで数年絵から遠ざかり、インスピレーションを得るために自らデザインして作られたのがこの、宮殿ともいえる広大なアトリエだ。そこに寝室は一部屋も無い。

    趣向をこらした様々な庭と噴水。雫の落ちる角度、速さで、こんなにさまざまな音を愉しめるのだなあ。次の庭に足を踏み入れると、違う世界に迷い込んだように思うは、各噴水の奏でる水の音楽が違うからなのかもしれない。
    アトリエの地下には、大昔から残っている延々と続く迷路となっており、画家も掘り進めるのを途中でやめたそうだ。迷路の一角や壁にも画家の選んだ古代のレリーフなどが埋め込んであって美しいことこのうえない。

    アラブ風、新古典主義、ギリシャ風、墓の墓標までコレクションとして購入してインスタレーションする現代的な感覚など、様々なジャンルを画家の研ぎ澄まされた美学で再構築した空間。
    植物と水以外は白一色のみ、禁欲的で時間の感覚さえも失ってしまう不思議なアトリエで見る
    その幻想は、妖しい生命力の美しさが際立ったのではないか。
    画家の最後の絵、未完成の『夜』はなんとも官能的でダイナミックな女性の裸像だ。


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